孤高のバックパッカー、
直感で歩いた世界の道
ひとりで荷物を背負って国境を越える、そのスタイルを選んだのは、「計画通り」が苦手だったからではなく、予定外の場所にこそ本物があると信じていたから。
漠然と憧れていた地に降り立ち、後はひたすら直感にしたがって歩き回る。とっておきの場所は、ガイドブックには載っていない。
岐路ではいつも、誰かが現れた。地元の老人が茶を振る舞いながら道を教えてくれたり、嵐が迫る中で小屋の主が一晩の宿を貸してくれたり。自然現象でさえ、行き先を示してくれるサインに思えた。
そういう瞬間に——必然的に、自分がここに生きているという実感が、足の裏から湧き上がってくる。カメラを構えながら、それをフィルムに刻んできた。