写真家とカメラマンの違いについて

どちらも生業として写真を撮っている人で、あまり意識せずに使っている人もいるようですが、多くの場合ニュアンスが厳密に使い分けられています。

■写真家（フォトグラファー）＝　写真で自分を表現して他人の共感を得る人。究極の一枚を撮るために努力・浪費が苦ではないこと、なにより好きと、センス！

■カメラマン　＝　安定的かつ効率的にクライアントの意図をくみ取り撮影する人。体系化された撮影技術を学びＰＤＣＡを回す力が求められる。学校に行くなりアシスタントとして下積みするのが王道。

「カメラマンのほうが稼げる、写真家は一握り」「 写真家は芸術性や報道性、撮影者の主体性がある」という話も聞きますが、どちらも厳しい道のりで、どちらが優れているとか役に立つなんて、優劣をつけるようなものではありません。しかし、写真を学ぶ時にどちらかにハッキリと舵を取るべきだと思っています。運送業者とレーサーが車というカテゴリだけど全く違うように、目的から手法まで似ているようで、全く違うのです。二足の草鞋のように写真家とカメラマンの仕事ができても、自分の中で絶えず葛藤を抱え精神的によくないと思います。