2025年7月10日富士山、新制度導入後の富士山登山体験記 ~入山料と事前学習で変わる日本最高峰

静岡県側からの登山ルート解禁に合わせて、一泊二日で富士山に登ってきました。近年、オーバーツーリズムや登山マナーの問題でネガティブなニュースが多かった富士山登山ですが、今年からすべての入山者に入山料の支払いと簡単な事前学習が義務付けられ、さらに深夜の無理な入山を防ぐゲート管理も導入されました。これらの対策により入山者数の適正化やマナー向上が期待されることから、初めて登ってみました。

【7月10日(木)1日目】登山開始
早朝出発から富士宮口5合目へ
04:00 岐阜県高山市の自宅を自家用車で出発。登山口までのシャトルバスが本日9時に限られていたため、逆算して早朝スタートとしました。
移動ルート・費用:高山市→水ケ塚公園:約4時間30分
ガソリン代:540km ÷ 10km/L × 160円/L ≒ 8,640円
ETC料金:約6,000円

08:30 水ケ塚公園到着・駐車(駐車料金:1,000円)
09:00 シャトルバス乗車(水ケ塚公園→富士宮口5合目)往復料金:2,000円(所要時間:35分)

09:40 富士宮口5合目到着(標高2,400m)

入山料:4,000円(事前登録済み)

メディア取材と新制度への反応
登山道解禁初日ということで、数社のメディアが取材に来ていました。私も引き止められ「4,000円という値段はどう思います?}「事前登録はスムーズにできましたか?」などと質問されました。新制度への関心の高さを実感する場面でした。
山頂への道のり
登山標準タイム:5時間(富士宮口5合目→山頂)

10:30 六合目通過
11:30 新七合目通過
12:20 元祖七合目(昼食20分)
13:30 八合目通過
14:10 九合目通過
15:00 富士宮口頂上到着     

途中、霧に覆われることもありましたが、天候は至って良好でした。少し気になるのは、ランニングシューズ、七分丈ジーンズ、Tシャツ、で20リットルはいらないぐらいのバックパックで臨む外国人。ガタイは良さそうなのでゲートチェックも通したのだろう。体力や年齢など綺麗に線引きできるわけではないので難しいとは思う。予定より早く14:00に富士宮口頂上に到着しました。


念願のお鉢巡り
天気予報では午後から荒天が予想されていて諦めかけていたお鉢巡りでしたが宿のチェックインまで時間があり出発。写真撮影しながら、標準タイム1時間半のところを2時間半かけてじっくりと巡りました。生々しい火山噴出物や眼下に見える都市の景色は、普段親しんでいる山域では見ることのできない特別な光景でした。


山小屋での夜
16:30 頂上富士館チェックイン

一泊二食付き:12,000円
宿泊者の6~7割が外国人

山小屋での睡眠は困難でした。耳栓をしていても聞こえてくる中国語での会話、それに腹を立てた人が注意する声、なぜか突然流れ出すBluetoothスピーカーからの音楽など、様々な音でイライラが募り、ほとんど眠ることができませんでした。


宝永山経由での下山
05:45 下山開始(富士宮口山頂 → 宝永山経由 → 富士宮口5合目)
噂に聞いていた大砂走を軽快に下るつもりでしたが、膝裏が痛み出し途中からペースダウンを余儀なくされました。それでも、想定タイム約4時間のところを3時間で下山しました。
下山ルート標準タイム:山頂 → 御殿場ルート下り分岐(御殿庭方面):約30分
6合目で分岐 → 宝永山火口縁:約60分(滑りやすいザレ地)
宝永山火口縁 → 宝永第一火口縁:約40分
宝永火口縁 → 富士宮口6合目(避難小屋):約40分
6合目 → 富士宮口5合目:約30分

08:45 富士宮口5合目到着
09:00 シャトルバス乗車(富士宮口5合目 → 水ケ塚公園)
09:40 水ケ塚公園で自家用車に乗車
15:30 高山市の自宅帰着

まとめ

新制度導入後の富士山登山は、確実に変化の兆しを見せています。入山料と事前学習の義務化により、登山者の意識向上が期待される一方で、山小屋での国際的な環境への対応など、課題も見えました。それでも、日本最高峰からの絶景は格別で、適切な準備と心構えがあれば、素晴らしい体験となることは間違いありません。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です